de Shazer とその同僚たちが開発した「短期療法」、またオーストラリアの M. White と D. Epston たちの「ナラティヴ・セラピー」、さらには、ノルウェーの T. Andersen のグループの「リフレクティング・プロセス」療法の研究と実践を、わたしたちは過去5年ほど行ってまいりました。その成果は、「効く」、つまり、クライエントが困難を訴える状態を改善に導くのに、大変有効なアプローチであることを体験的に学習してまいりました。
わたしたちは、この経験を多くのカウンセラーやピア・カウンセラー、また、他者援助を使命とする方々と分かち合いたいと思うようになりました。
わたしたちは、もともと来談者(人間)中心療法の研究と実践から出発し、さらに S. Minuchin の構造派家族療法へと実践の領域を広げてまいりましたが、クライエントの経済的負担の軽減と、クライエントのこころの痛みをより早期に改善できるアプローチの実践を目指し、短期療法、ナラティヴ・セラピーの統合を目指すようになりました。
ナラティヴ・セラピーは、短期療法であることを本意とはしていませんが、多くの 場合、短期療法と同程度の面接(回数)で終了することが可能となっています。しかも、ナラティヴ・セラピーの実践者たちが家族療法家であることを知り、わたしたちは大いに励まされました。
短期療法、ナラティヴ・セラピーの概要は別紙に記述しましたので、お読みいただけますと幸いです。お読みいただき、短期療法、ナラティヴ・セラピーに関心を持たれ、この技法を習得したいと思われる方は、是非ご連絡ください。
ご一緒に学びあうことができますなら幸いです。
トシ家族療法研究所 所長
斎藤 利郎